持ち物整理

どっかでも書いてましたが、寄る年波で持ち物の整理をしていて、これは靴についての覚書として。

 

最初に買った高い靴はブルーノ・マリのレースアップで、大学生の頃履きやすさに感動して、幸い気楽な身分だったので、スニーカー、もしくはイタリア靴という極端な時代を過ごした後に就職して歯止めがなくなってしまい、気の向くままにあれこれ試しました。

当時はやったルブタンやマロノも買ってはみたけれど、分かったことは、どんなに高価な靴でもハイヒールで長く歩くのは苦痛、てな、身もふたもない結論でした。ブーツでも辛い。特にショートブーツは、パンプスよりもハイヒールであることが辛い場合がある。逃げ場がないからかな。

 

確か、おお振りやハゲ書いてた激務時にぎっくり腰をやってしまい、以降ヒールは死蔵、全ての靴はせいぜい3センチ、なんだけど仕事でスーツヒール必須の場面はまだあって、渋々履いてたのはコールハーンのパンプスでした。当時、画期的だったナイキのエアインソールで、大分歩行が楽になったものです。

 

で、今回の断捨離ならぬただの整理の過程で、履かないくせに貧乏性で捨てられなかった華奢なハイヒール系はすべて処分したのですが、キレイなんだよな、シルエットが。だから、男女問わずあの造形に美しさを感じるのはすごくわかるし、履けるうちは試してみるのも悪くはない。もちろん、人から強制されたら、ふざけんな、と、思うけども。

しかし、今にして思うと、女らしさ云々ってよりは、コスプレ感覚だったなぁと思うのです。スカートもヒールもメイクも、女の人っぽさが必要とされる場面で、女の人の仮装をするって感覚。

自身にそれが属性として備わっていないので、余計かもしれないけど、それでちやほやされる雰囲気も含めて、ありゃあコスプレ空間だったな、と。

 

今は目が悪いのでニューバランスか革靴なんですが、アウトドアブーツの履きやすさに感動して、今年はちょびっと散財しました。

残してある冬物のブーツは、サルトル乗馬ブーツやロッシのエンジニアやらのローヒールのみで、それらも重たい革製なので、ダメになったら順次捨てて、高価な靴との決別となりそうです。

 

現在の住んでいる古家をたたむときには、もっと身軽になっていられるといいのですが、どうなることやら。

四十も半ばを過ぎると、ぼちぼち同じ年代の方の訃報も届くお年頃、うちは歴代早く死ぬ家系なので、あんま猶予はないなと肝に銘じています。